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研究テーマ・7(2段帰還形トーンコントロール)

研究名 2段帰還形トーンコントロール
研究終了 2013年4月頃

内容説明

このテーマについては2012年8月にP板.com殿が主催する『基礎回路アイデアコンテスト』に応募したところ「パネルdeボード賞」という賞を頂きました。

 

入選というレベルであったのか?と思います。

 

また、『パネルdeボードサービスで基板を提供させて頂くことが決定致しました』との事ですので、この回路が世の中に広まる1歩になったかと非常に有り難く思います。

 

しかしながら、その後連絡は途絶え、2014年10月現在進展はしておりません。

 

他の方の入選作も同様のようです。

 

でも、上記は上記として、最終審査用の説明資料を一部修正して説明を致します。

 

1.背景

 

トーンコントロール回路(音質調整回路)には古くからBAX型と言うCB帰還形とCR減衰型と言う2種類があります。

 

あえて旧来の回路の欠点を言えば、BAX型はコレクタからベースへの帰還回路に音質調整回路を構成するので、入出力が位相反転つまり逆相になります。

 

また、この回路は直線変化のBカーブボリュームを使うので中央(フラット)の利得は0dBです。

 

この為、通常的にはプリアンプ部分の利得を得るために事前に増幅します。

 

CR減衰型は対数変化のAカーブボリュームを使うので中央(フラット)の利得は−16〜−20dBです。

この為、事前に増幅してS/Nに留意し、事後に再度のアンプを入れる、または直接メインアンプへ投入します。

 

第3の形式とも言うべき2段帰還形トーンコントロール回路の開発は40年前にさかのぼるものですが、特許の期限20年をはるかに超えた今をもってしても標準的ではないために敢えて紹介するものです。

 

2.手法

 

この回路ではプリアンプを構成する2段増幅回路のNFBの部分にプリアンプとしての利得を稼ぎながら低音調整(BASS)と高音調整(TREBLE)を構成します。

 

現代では増幅回路に差動回路構成のオペアンプICを使いますので、入力信号はオペアンプのプラス入力端子に入力し、出力端子からマイナス入力端子へ至るNFBの部分に増幅とトーンコントロールを兼ねた回路を構成します。

 

その様子をブロック図で示します。

 

3.試作

 

先ず回路図を示します。

PDFファイルをご覧になりたい方は をクリックして下さい。

 

この回路ではトーンコントロール用のボリュームに逆対数カーブであるCカーブを使います。

 

今回はCカーブ回転ボリュームが入手不可能のため、Aカーブのスライドボリュームを左右入れ替えてCカーブを実現しました。

 

また、ボリュームの全抵抗値も通常的には100kΩを使い周辺コンデンサのサイズを押さえたいところですが入手可能な20kΩを使用しました。

 

回路図に従って製作されたP板がトップの写真です。

 

4.結果

 

(1).利得

 

この回路の理論特性としてはフラット時の利得は約16.5dBです。

したがって、150mV入力で約1010mVとなり、プリアンプとしての利得を持っています。

 

試作3台のデータは同入力で出力は最少982mVから最大1004mVでした。最少で−0.24dBですから、ほゞ理論通りに動作しています。

 

(2).フラットの周波数特性

 

フラットの理論周波数特性はボリュームを含む全部品の公差がゼロである場合、10Hzから50kHzの範囲で±0.01dB以内です。

 

代表1台の実測データをグラフとして示します。

 

(3).トーンコントロール特性

 

トーンコントロール回路の理論特性としては低音は70Hzで±10dB以上、高音は10kHzで±10dB以上の変化量があります。

 

代表1台のデータをグラフとして示します。

 

5.考察(特徴)

 

データを見ると、以下の特徴があることが分かります。

 

(1).オペアンプ1段でプリアンプ利得とトーンコントロール特性の両立が出来ました。

 

(2).フラットの周波数特性は特に低域でボリュームの公差に左右されます。

 

センタークリックの付加、センター付近に変化量ゼロ部分を設けるといった改善策を取るとベターです。

 

(3).トーンコントロール特性は十分な変化量があります。

 

                               以上

 

 

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