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研究テーマ・5(クロスオーバーフィルタ)

研究名 クロスオーバーフィルタ
研究終了 2013年8月

内容説明

☆.このテーマについては2012年8月にP板.com殿が主催する『基礎回路アイデアコンテスト』に応募したところ「特別賞」という賞を頂きました。

 

P板.com殿のホームページを見たところ、金賞1名、銀賞3名の次に記載されており、第5位とでもいうものかと思います。

 

そして、協賛企業であるアナログデバイズ社殿より同社のICを副賞として頂戴しました。

 

また、『パネルdeボードサービスで基板を提供させて頂く事も決定致しました』との事ですので、この回路が世の中に広まる1歩になったかと非常に有り難く思います。

 

しかしながら、その後連絡は途絶え、2014年10月現在進展はしておりません。

 

他の方の入選作も同様のようです。

 

でも、上記は上記として、最終審査用の説明資料を基にして説明を致します。

 

1.背景

 

フィルタにはLPF、HPFなどがありますが、通常は個々別々の回路で構成します。

 

ここで言うクロスオーバーフィルタとは減衰傾斜6dB/Octごとに1組のCRとオペアンプを使い、さらに入力バッファ用と加算合成用のオペアンプを加え、一つの周波数をカットオフ周波数とするLPFとHPFを同時に作るものです。

 

6dB/Octごとに1組のオペアンプとCRですから、12dB/Octの場合は2組、18dB/Octの場合は3組となります。

 

オーディオの世界には定数の整った12dB/Octクロスオーバーフィルタ回路と言うものがあるようですが、回路定数の整った18dB/Octのものはないようです。

 

また、18dB/Octという傾斜はスーパーウーファ用の取り出し口のフィルタとしては最低限必要な傾斜として広く知られています。

 

そこで18dB/Octの回路を開発したので紹介するものです。

 

2.手法

 

まず、原理図を示します。

 

カットオフ周波数は約159Hzで回路定数は一例です。

PDFファイルをご覧になりたい方は をクリックして下さい。

 

上図のように入力のバッファ用オペアンプ、3組のミラー積分回路、加算合成用のオペアンプ、そして2つのバイアス安定化用の抵抗によって構成されます。

 

バイアス安定化用の抵抗は事前の回路理論解析の結果、他のCRより公差による特性への影響度が大きいことが判明したので±1%のものにしました。

 

3.試作

 

18dB/Octをステレオ用でしかも可変周波数型にしようとすると6連ボリュームまたは同等機能を有するICスイッチなどが必要です。

 

今回の試作は入手可能部品の関係と基礎回路であることを考慮して3回路4接点のロータリースイッチを使い、1チャンネル分としました。

 

クロスオーバー周波数はスーパーウーファ用の遮断周波数に適した周波数の付近とし、低い方から71Hz、103Hz、147Hz、212Hzとしました。

 

次に回路図を示します。

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回路図に従って製作されたP板がトップの写真です。

 

4.結果

 

次に取得データから作成した周波数特性のグラフを示します。

 

上図はロータリースイッチの第1ポジションと第4ポジションのLPF出力とHPF出力を重ねたものです。

 

次に交差部分の拡大図を示します。

 

5.考察(特徴)

 

データを見ると、以下の特徴があることが分かります。

 

(1).直線的垂下部分の傾斜は−18dB/Octになっています。

 

(2).最大減衰レベルは−80dB以下であり、プリントパターンも優秀です。

 

(3).前記の4つの周波数付近でLPFとHPFが−3dBで交差しています。

 

 

 

☆.24dB/Octについて

 

コンテストで使った基板にオペアンプが1回路あまっていたので、その部分を利用して24dB/Octを実験しました。

 

但し、ロータリースイッチが3回路分しかないので、周波数は150〜160Hzの1周波だけです。

 

先ずコンテストで使った基板を改造して作った24dB/Octの回路写真を掲載します。

 

次に24dB/Octの原理回路図を掲載します。

PDFファイルをご覧になりたい方は をクリックして下さい。

 

傾斜角が12dBの倍数の場合はLPFとHPFが交差する周波数では両者の位相回転が180度の倍数になるので、−6dBで交差するのが自然だと思います。

 

しかし、定数を変えれば−3dBで交差させることも可能なので、それも実験しました。

 

また、24dBの場合、クロスオーバー周波数での位相回転が180度の倍数であると同時に360度であるので負帰還のつもりが正帰還になってしまいます。

 

この為、ミラー積分後の加算回路との接続が12dB/Octや18dB/Octとは異なったものになります。

 

同時に一部のバイアス安定化用の抵抗値(R17)も他の場合とは異なったものになります。

 

また、−3dBで交差するタイプはR17をカッコ書きに変更します。

 

次に回路図を掲載します。

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次に取得データから作成した周波数特性のグラフを示します。

 

大局的に見れば両者とも特性は出ているように見えます。

 

そこでクロスオーバー周波数付近を拡大してみました。

 

それが次です。

 

−6dBで交差するタイプに比べ−3dBで交差するタイプは特性にやや無理があるようです。

 

                               以上

 

 

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